外国人採用の決め手となる「日本語能力」の確認方法とその特徴

深刻な人手不足を背景に、外国人材の採用を検討・実施する企業が年々増加しています。しかし、いざ外国人を採用するにあたり多くの人事担当者が直面する壁が、「日本語能力の評価」です。

「どの程度の日本語力があれば業務に支障がないのか?」「面接や日本語能力試験(JLPT)の結果をどこまで評価の基準にすべきか?」と悩む採用担当が多いのではないかと思います。

そこで本記事では、外国人採用の成功を左右する「日本語能力」の重要性から、主要な日本語能力試験の種類とレベルの目安、自社に合った評価方法、さらに入社後のサポート体制まで詳しく解説していきます。

増え続ける外国人採用の現状と日本語能力の重要性

日本における外国人労働者数は13年連続最多更新

外国人労働者が増加する背景とは

大企業だけでなく、中小規模の事業所でも外国人の採用が増え続けています
厚生労働省が発表した「外国人雇用状況」の届出状況(令和7年10月末時点)によれば、外国人労働者数は257万1,037人に達し、前年比で約26.8万人増加。届出が義務化されて以来過去最多を更新し、13年連続の更新となりました。
特に製造業やサービス業などでは慢性的な人手不足が続き、外国人労働者の受け入れが増えているという背景があります。また、2019年に施行された「特定技能制度」により即戦力となる外国人材の受け入れが促進されたことで、特定の業種で外国人労働者が増加しています。
さらに2027年4月から技能実習制度に代わる新制度として「育成就労制度」が施行されることが決まっています。これまで日本の技術を教えて技能移転を促す国際貢献を目的にしてきましたが、今後は外国人材を確保し、育成していくことが目的となります。
外国人材の採用を検討している企業や事業所は、これまでの技能実習制度と育成就労制度の違いを把握して、早めに準備を進めておく必要があります。

参照元: JITCO公益財団法人 国際人材協力機構「育成就労制度とは」(https://www.jitco.or.jp/esd/

業種別・地域別で採用動向は違うのか?

地域別では、東京都や愛知県、大阪府などの大都市圏での採用が進んでいますが、地方でも外国人労働者を採用している地域が着実に増えてきました。
業種別に見ると、製造業が全体の24.7%と最も多くを占め、次いでサービス業、卸売業・小売業など幅広い分野で外国人材が活躍しています。これらの業種で外国人労働者の採用が増えた背景には、やはり特定技能制度の普及が大きく関係しているといえそうです。

参照元(PDF):厚生労働省 「外国人雇用状況」の届出状況【概要版】(令和7年10月末時点)(https://www.mhlw.go.jp/content/11655000/001646128.pdf

できれば「日本語能力が高い外国人労働者」を採用したいというのが本音

大手企業だけでなく、中小企業でも外国人労働者の採用が「当たり前」になりつつありますが、ここで不安材料となるのが、「外国人労働者の日本語能力」です。片言の日本語だけでも仕事ができる職種もありますが、できれば一定程度の日本語理解能力と会話能力を持った外国人を採用したいというのが本音、といったところでしょう。
ほかのページでも説明しているように、外国人を採用するには法的な手続きに必要な書類の準備や生活環境の整備、異文化共生のための社員教育などさまざまな対応が必要です。
せっかく労力とお金をかけて外国人労働者を採用したのだから、即戦力になってくれて職場で活躍し、定着し、長期的に活躍してくれることが理想です。
仕事に支障がない一定程度の日本語能力がある外国人を雇用するメリットには、以下のようなものが挙げられます。

コミュニケーションの円滑化によるトラブル防止

外国人労働者が日本で円滑に業務を遂行するためには、日本語によるコミュニケーションが不可欠です。基本的な日本語が理解できれば、円滑なコミュニケーションにより指示に関する誤解などが減り、トラブルを未然に防ぐことができます。

指示内容の的確な理解で業務効率が向上する

日本語能力が高い外国人労働者には、業務における細かな指示や安全指導が正確に伝わるというメリットがあります。最初は不慣れなことがあっても、日本人メンバーと意思の疎通が図れることにより、次第に業務効率が向上していくことが期待できます。

チーム内での協力関係が生産性を高める

日本語のコミュニケーション能力が高い外国人労働者は、職場内での関係構築がスムーズで、チーム全体の生産性を高める効果があります。文化的な違いがあっても、言葉が通じれば相互理解が進み、協力関係が築きやすくなるからです。

外国人労働者はなぜ日本で働きたいのか?

日本そのものや日本のカルチャーが好きだから

日本語を学ぶきっかけで多いのが、漫画やアニメといったポップカルチャーですが、日本食や伝統芸能など、日本の文化全体に興味関心を抱き、日本語を学んだり日本に留学したりする外国人が増えてきています。
外国人向け日本語教育なども手掛けるヒューマンホールディングス株式会社が日本で働いている、もしくは過去に日本で働いたことがある外国籍の309人を対象に調査したところによれば、「日本文化やカルチャーに触れたい」という理由で日本を選んだ外国人が全体の20.7%を占めています(※1)。
治安や生活環境が良い(13.9%)、日本の技術や産業に関心があり専門知識を学びたい(10.0%)といった理由の倍近くが、日本文化のコンテンツに興味関心があって日本を選んでいることがわかりました。

治安や生活環境が良いから

先ほどご紹介したアンケートで3番目に多かった理由が、治安の良さと生活環境が整っている点。医療制度やインフラも整備されているため、外国人も住みやすさを感じています。
安定した生活を安全におくることができる社会環境の良さも、日本で働きたいと考える大きな理由のひとつであることは間違いありません。

技術や専門知識を学び将来に活かしたいから

日本で職を得て高い技術や知識、ビジネスマナーを学び、将来のキャリアに活かしたいと考える外国人労働者が多いというのも最近の傾向です。
中長期的に日本で働きながらキャリアを構築していけることに、魅力を感じる外国人材が増えていることがわかっています(※2)。

(※1)参照元:ヒューマンホールディングス公式サイト 【外国人材の日本での仕事観とキャリアに関する実態調査 vol.1】外国人材の日本での目標年収は「400~500万円」が最多/~“選ばれる国”になるために~ 日本が他国より優れていると感じる労働環境は?(https://www.athuman.com/news/2024/21315/
(※2)参照元:ヒューマンホールディングス公式サイト【外国人材の日本での仕事観とキャリアに関する実態調査2025 vol.1】外国人材の6割以上が「日本での長期的キャリア形成を希望」ー報酬設計とキャリア支援の在り方が外国人材定着の分かれ目ー(https://www.athuman.com/news/2025/23860/

日本語能力試験の種類とその特徴

外国人を雇用するにあたり、できるだけ日本語能力の高い人を採用したいと考えるものですが、どのようにして日本語能力を評価すればいいのでしょうか。
面接などでどの程度会話ができるのか、正しく日本語が理解できているのかを直接確認したり、独自に筆記試験を行ったりすることはできますが、筆記テストの偏りや面接する社員の主観などが入ってしまうと、客観的な評価が難しい場合もあります。
そこでここでは、外国人の日本語能力を客観的指標で評価する試験をいくつかピックアップ。各試験の詳細内容なども説明していきます。

日本語能力試験(JLPT)

JLPTとは

日本語能力試験(JLPT)は、日本語を母語としない人向けに、日本語の理解力を測定するための試験で、国内外で100万人以上が受験する世界最大規模の日本語試験です。試験は7月と12月の年2回開催され、最難関のN1からN5まで5つのレベルに分かれています。
JLPTの試験結果は、日本の出入国管理における「高度人材に対するポイント制による出入国管理上の優遇制度」にポイントが加算されるなど、日本での就労にプラスとなる試験です。出入国在留管理庁から在留資格の証明基準として認められている試験です。

参照元:日本語能力試験 JLPT公式サイト(https://www.jlpt.jp/

JLPT試験内容と評価基準

試験は「文字・語彙・文法」「読解」「聴解」のセクションで構成されており、各セクションでの点数が合格基準に達すると「N1~N5」のレベルで認定されます。

  • N1
    新聞の論説・評論など、論理的でやや複雑な文章や抽象的な文章を読み、構成や内容を理解できる(読む)。
    自然なスピードでまとまりある会話・ニュース・講義などを聞いて、話の流れ・内容・登場人物の関係性・論理構成を詳しく理解できる(聞く)。
  • N2
    新聞や雑誌の記事・解説、かんたんな評論などあまり難しくない文章を読んで内容を理解できる。また、一般的な話題に関する書物を読んで、話の流れや表現の意図を理解できる(読む)。
    日常的な場面をはじめ、さまざまな場面で自然なスピードでまとまりある会話やニュースを聞いて、話の流れ・内容・登場人物の関係性・要点を理解できる(聞く)。
  • N3
    日常的な話題が書かれた内容を読んで理解できる。また、新聞の見出しから記事の概要をつかめる。日常的によく使われるものの難易度がやや高い文章は、表現を言い換えると要点を理解できる(読む)。
    日常的な場面でやや自然に近いスピードでまとまりある会話を聞いて、話の流れ・内容・登場人物の関係性などを理解できる(聞く)。
  • N4
    基本的な語彙や漢字で書かれた身近な話題の文章を理解できる(読む)。
    日常的な場面で、比較的ゆっくりと話される会話の内容をほぼ理解できる(聞く)。
  • N5
    ひらがな・カタカナ・日常的に使用される漢字で書かれた定型句・定型文・それ以外の文章を読んで理解できる(読む)。
    日常的な場面でゆっくり話される短い会話から必要な情報を聞き取れる(聞く)。

参照元:日本語能力試験 JLPT(https://www.jlpt.jp/about/levelsummary.html

BJT(ビジネス日本語能力テスト)

BJTとは

BJT(ビジネス日本語能力テスト)は、ビジネスシーンで求められる日本語のコミュニケーション能力を測るテストで、実務に役立つスキルを評価します。就労時にビジネスレベルの日本語が求められる職種で活用されています。
基本的な日本語をマスターした外国人が、より高度なビジネス会話スキルなどを確認する目的で受験するケースが多いようです。

参照元:BJT ビジネス日本語能力テスト公式サイト(https://www.kanken.or.jp/bjt/

試験形式と利用するメリット

試験は筆記とリスニングの2部構成で、ビジネスの現場での会話や情報処理力をチェックできます。試験の結果はTOEICと同じようにスコアによって6段階にレベル分けされる方式で、合格・不合格はありません。
BJTは「出入国在留管理庁が外国人労働者の日本語能力を証明する基準(※)」として認めているため、自社が求めるレベルに達しているかどうか判断しやすいでしょう。

(※)参照元:出入国在留管理庁「高等教育機関等へ入学するための日本語能力について」(https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/nyuukokukanri07_00022.html

J.TEST(実用日本語検定)

J.TESTとは

J.TEST(実用日本語検定)は実用的な日本語能力を測る試験で、日常会話からビジネスシーンまで幅広いレベルに対応しています。実務レベルの日本語が必要な外国人労働者向けの試験です。
外国籍の会社員や留学生など年間約6万人が受験しているテストで、年に6回実施されています。上級者向けの「A-Cレベル試験」と初級~中級者向けの「D-Eレベル試験」、入門者向けの「F-Gレベル試験」が実施されています。

試験の特徴と活用方法

聴解試験の比重が高く、「生きた表現」が数多く出題され、ほかの試験にはない記述式問題があるのが特徴です。教育機関・実習生受け入れ機関に対して直接発行する「入管等提出用成績証明書」を無料で発行してくれます。
J.TESTを社員教育・評価・選考などに利用している企業は、おもに中国などアジアの現地法人における外国人労働者の日本語スキルの確認に活用しています。

参照元:J.TEST実用日本語検定公式サイト(https://j-test.jp/

日本語能力試験以外にどのような評価方法がある?

自社オリジナルの日本語テストを実施する

企業によっては、業務に特化した自社オリジナルの日本語テストを実施する場合もあります。業務内容に直結する日本語能力を確認できるため、業界やポジションに応じた実務評価が可能です。

テストではなく面接や実務で日本語能力を評価する方法

  • ビジネス場面でのシミュレーション
    面接でビジネスシーンをシミュレーションすることで、仕事で必要な日本語能力を評価できます。例えば、電話応対やメールの受け答えを再現し、即戦力としての日本語能力を確認する方法もいいでしょう。
  • 日常会話と専門用語の理解度チェック
    日常会話は問題なくても、専門用語を含む会話が難しいケースもあります。業務に関連する専門用語の理解度を確認することで、採用後の適応度を見極めることができます。
  • ロープレやスピーチなどによる評価
    テストという形式ではなく、営業のロープレや与えられたテーマでのスピーチなどを活用して評価することもできます。企業風土や業務内容に合わせて、いちばん武器になる日本語能力を磨く機会を与えることは、外国人社員の成長を促す点でも有用です。

採用基準に日本語能力試験を活用するメリットとデメリット

日本語能力試験を採用基準に用いるメリット

  • 学習意欲が高い外国人を見極められる
    日本語能力試験を受けている外国人労働者は、日本語の習得に高い意欲を持っていると判断することができます。また、日本でのキャリアを積極的に考えている外国人材かどうかを見極めやすくなります。
  • 日本語レベルに応じた業務の割り当てが適切にできる
    日本語能力試験のスコアによって、外国人労働者の日本語能力を客観的に判断できるため、業務内容に応じた適切な配置が可能になります。
  • 日本語能力の的確な把握によりコミュニケーションの円滑化に役立つ
    外国人材の日本語スキルを的確に把握できれば、企業内でのコミュニケーションを円滑にするきっかけをつかめます。

日本語能力試験を採用基準に用いるデメリット

  • 試験結果はひとつの指標に過ぎない
    日本語能力試験の結果は重要な指標ですが、それだけで外国人労働者の採用可否を判断するのは問題です。面接や業務シミュレーションを通じて総合的に評価することが重要です。
  • 業務内容や役職などに応じた日本語要件の設定が不可欠
    業務内容や役職に応じて必要な日本語能力が異なるため、業務やポジションごとに日本語能力の要件を明確に定める必要があります。どの程度業務に対応できるか、試験結果を参考にする程度にとどめるのが賢明です。
  • 日本語能力試験は継続的な日本語スキルの向上に活用すべき
    試験結果だけを切り取って外国人労働者の能力を決めつけるのではなく、日本語スキルの向上に日本語能力試験を活用すべきです。採用後も定期的に日本語能力試験を受験させることで、日本語能力の維持や向上が図れ、外国人労働者の長期的な定着と戦力化が期待できるようになります。

外国人労働者の日本語能力を向上させるサポート体制とは

入社前後に必須の「日本語教育プログラム」

入社前の語学研修

多くの企業では、入社前の語学研修プログラムを導入しています。この研修は、日本での業務を始める前に必要な日本語の基礎を身につけるために役立ちます。日本語能力試験(JLPT)のN3〜N2レベルに相当する語彙や文法を学び、基本的なコミュニケーションができるようサポートすることが一般的です。入社前に一定レベルの日本語能力を身につけることで、業務のスムーズな立ち上げが期待できます。

入社後の継続的な日本語教育

入社後の継続的な日本語教育も重要です。企業は業務に合わせた日本語学習の機会を提供し、ビジネス文書や敬語などの実務に即した日本語を習得させます。オンラインや社内の勉強会などを活用し、業務に必要な日本語能力を身につけられるようにすることが、外国人労働者の成長と定着率向上につながります。講師や上長だけでなく、会社や事業所全体で外国人労働者の日本語適応をサポートしてあげましょう。

社内で整えておくべきサポート体制

メンター制度の導入

チームリーダーなどの日本人社員がメンターとなって、新人外国人社員の面倒をみる体制を整えるようにしましょう。あるいは、日本語が堪能な先輩外国人社員が外国人労働者の日常業務をサポートする、という手法もあります。
外国人同士だからこそ気付ける日本の慣習などへの戸惑いや不安の相談、実務に役立つ表現や職場のマナーなどのアドバイスなど、メンタル面でケアしてあげることが大事です。
このメンター制度は、外国人労働者の不安解消やコミュニケーションの円滑化にも大きな効果を発揮します。

日本語学習のためのリソース提供

日本語の教材や学習アプリを提供し、外国人社員が自発的に日本語学習ができる環境を整えることも効果的です。日本語文法や語彙が学べる教材や、日本語能力試験対策の参考書などを社内に用意しておくと、外国人社員が自由に活用できます。
オンラインの学習プラットフォーム活用も、忙しい業務の合間に日本語学習を進めるのに便利です。

オンラインとオフライン併用の学習体制

オンラインとオフラインを併用した学習体制を整えてあげると、日本語学習の効率化が図れます。オンラインの日本語レッスンは時間や場所に柔軟性があるので、学習意欲の高い外国人が業務時間外に日本語を学ぶ環境が確保できます。

実務に即したカリキュラムの作成

日報やメールの書き方、電話対応など、業務で必要となる日本語表現を学習することで、具体的かつ実用的な日本語を習得できるようになります。
状況に応じた敬語表現などをしっかり身につけることができれば、実際のビジネスの場面でのコミュニケーションがさらにスムーズになります。

日本語能力を基準とした外国人採用の成功事例と工夫のポイント

英語を「公用語」にしている楽天グループのケース

外国人比率が「23.7%」にもなる楽天グループ

楽天グループでは、ビジネス職の応募条件のひとつを「ビジネスレベル以上の日本語力を有する方」としています(※1)。日本語能力を評価する特定の試験や検定は指定していないですが、どの職種に配属されても一定のコミュニケーションが取れるレベルが求められています。
そんな楽天グループの従業員の国籍比率は、日本人が76.3%、外国人が23.7%(2025年12月31日時点のデータ ※2)で、プロジェクトやチームを率いる立場として活躍する外国人も多数いるということです。

(※1)参照元:楽天グループ公式サイト(https://corp.rakuten.co.jp/careers/graduates/recruit_business/
(※2)参照元:楽天グループ公式サイト「ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン」(https://corp.rakuten.co.jp/sustainability/diversity/

楽天グループが外国人採用で成功できた要因

「あらゆる場面で多様な人々のニーズや視点を考慮に入れるインクルーシブなアプローチが重要」であるというのが基本的な考え方であり、世界中の従業員が同一価値の仕事に対して同一の報酬と機会が得られる環境づくりを徹底しています。このような取り組みは、外国人材にとって魅力的にうつるはずです。
また、応募条件にビジネスレベル以上の日本語力を求めている楽天グループですが、ご存知の通り社内の公用語(会議や資料など)は英語です。しかし、国内の営業職など実務において顧客対応が生じるポジションでは、当然ながら高い日本語力が求められます。
このように社内の公用語は英語としつつも、実際の業務目的やポジションに応じて合理的な「日本語の語学要件」を設定していることが、多国籍な人材が各所で活躍する成功要因のひとつといえるのではないでしょうか。

外国人材の定着率を高めるための工夫が大事

外国人材がモチベーションを維持できる環境を提供する

外国人材が日本語学習のモチベーションを維持できるよう、社内での成果発表会や、日本語能力向上に伴う昇進の機会を設けることが効果的です。さらに、定期的なフィードバックや評価制度も、学習意欲を高める手助けとなります。

外国人材へのキャリアパスの提供

外国人社員が長期的に働けるよう、キャリアパスを明確にすることが定着率向上に役立ちます。日本語能力が一定レベルに達した際に昇進や役職を提供するなど、キャリア成長のステップを用意しておくと、外国人労働者も自身の成長を実感しやすくなります。

日本語学習にとどまらないサポート体制を構築する

外国人材のサポートチームを設置

サポートチームを社内に設置し、外国人社員の教育や相談対応に当たる体制を整えることで、外国人社員が安心して働けるようになります。人事部署と現場部署の連携を密にし、外国人社員が円滑に職場に馴染めるようサポートを行います。

継続的に日本語学習や日本の慣習などの研修を実施

定期的に研修や日本語勉強会を開催するなどして、入社後も継続的に日本語学習を支援する体制を整えることが求められます。特にキャリアのステップアップを目指す外国人社員には、それに応じたスキルや知識を提供することが大切です。

日本語能力に関するよくある質問(FAQ)

日本語能力試験のスコアはどのように評価される?
日本語能力試験のスコアは、外国人労働者の日本語理解度を客観的に示す指標として役立ちます。N1レベルであれば高度な日本語を理解し、ビジネス場面でも十分に対応できる能力を持つことが証明されます。スコアの使い方としては、日常会話が中心の業務にはN4~N3レベル、ビジネス文書や会話を含む業務にはN2~N1レベルが目安となります。
日本語能力が低い場合の対応策は?
日本語能力が不足している場合でも、段階的な学習プログラムを提供することでスキルアップが可能です。最初は日常会話レベルから始め、徐々に業務に必要な表現や敬語等を学ぶカリキュラムを設けると良いでしょう。必要に応じて翻訳ツールなども活用しながら、コミュニケーションをサポートしていくとよいでしょう。
日本語能力向上のために企業ができることは?
企業が外国人労働者の日本語能力向上のためにできることには、語学研修の実施やメンター制度の導入が挙げられます。オンライン学習リソースの提供や、日常業務に日本語学習の機会を盛り込むことで学習と実務が結びつきやすくなり、日本語能力が向上しやすくなります。さらに日本語でのスピーチなど、外国人労働者がアウトプットできる企画を提供するのも効果的です。
日本語能力試験の結果をどのように採用プロセスに反映させる?
採用時に日本語能力試験の結果を評価基準のひとつとし、ポジションや業務内容に応じた基準を設けると良いでしょう。業務で直接顧客対応を行う職種であればN2以上、社内でのコミュニケーションが中心となる職種ではN3程度が望ましいなど、職務内容に応じた日本語レベルを設定します。
まとめ

外国人採用に重要な日本語能力の評価方法を理解しよう

外国人採用において、日本語能力は業務の円滑化と企業内の連携を保つ上で重要な要素です。日本語能力試験やビジネス日本語テストなどの指標を活用し、適切な日本語レベルを持つ人材を採用することで、企業にとって即戦力となる人材を確保できます。
入社後も継続的な日本語教育やサポート体制を整えることで、外国人労働者の定着率向上とキャリア成長が期待できます。企業としては、日本語能力を評価するだけでなく、実務に即したサポートと教育を提供し、外国人労働者が安心して働ける環境を構築していくことが今後の課題となるでしょう。